シャドーイングについての振り返り

英語学習

特に英語中級以上の方で、「シャドーイングをしているけど効果が感じられない」という人たちへ。これまで試したシャドーイングについて振り返り、効果があったこと、なかったことを整理したいと思います。

まずは正しいシャドーイング

シャドーイングはリスニングの向上にとても効果的だとされていますが、成果を出すには、「その人に適した教材レベル」と「適切な練習法」が必要です。

まずは私が過去にやってきた効果の薄いシャドーイングについてみてみます。

① 難しすぎる(全然わからない)/簡単すぎる(完全に聞こえる)教材を使う

② トピックに興味がない/背景知識がない

③ 長い音源を使う/繰り返し回数が少ない

④ できるところに力を入れて、難しいところはなんとなく流す

⑤ 記憶してしまっている

ですので、シャドーイングで効果を出すにはこれらの裏返しが必要です。

①’ やや難しく(聞き取れない)感じる

②’ 自分が好きなトピック/真似したい人の

③’ 短い1~2分の音声を何度も繰り返し

④’ 聞き取れない箇所、聞き取れても意味の取れない箇所に集中しながら、

⑤’ 記憶に頼らずシャドーイングを行う

それでは、過ちを振り返りたいと思います。

どのくらいのレベルの教材が適切か?

よく言われることに「聞き取れない教材を使ってはいけない、簡単めのものを使う方が良い」という主張についてです。

ほとんど100%初回から聞き取れる音源をシャドーイングすることの効果はあまりありません。

私はむしろ自分にとってやや難しく感じる教材を使った方が良いと思います。

やはり聞き取れる音声のパターンを自分の中に増やすためには、ストレッチが必要です。

ただ、何度聞いても聞こえない、といったような難しすぎる音源は非効率です。

一カ月みっちりやって全く効果がないと思うのなら、レベルかやり方が合ってないと思います。

私が過去にしばらく試してよかったものを以下表に難易度別に紹介します。

この他のリスニング本も試してはいるのですが、試した時期が悪かったのかレベル感が合わずに途中でやめてしまったものは割愛しています。

(2025年5月現在はMediaDictというアプリを用いてJimmy FallonのTonight Showを短く分割して練習中)

音源難易度コメント
みるみる英語力がアップする音読パッケージトレーニング純粋なシャドーイング本ではなく、音読、リスニング、リピーティング、シャドーイングをパッケージにした練習本。私はここからスタート。
ぐんぐん英語力がアップする音読パッケージトレーニング 中級レベル上が気に入ってそのまま購入。中級かな?とは思った。
速読速聴・英単語 Core 1900★★単語集として有名ですがシャドーイング用に使用。音読パッケージからすると音声が速くて当時は少し難しく感じた。
ELLLO★★無料なのに良い。カジュアルな聞き取りに慣れたい人向け。様々な国の発音に触れられる。
6 Minutes English★★最強に内容が面白いのに無料。イギリス英語に憧れる。たまに入るインタビューは聞き取りが難しい。
CNN 10★★学生向けに作られたCNN News。アメリカ英語でかつ社会勉強になる。
TED★★★内容が何より面白い。難易度はスピーカー次第。
NPR★★★★アメリカの公共ラジオ放送局。Scriptのある記事が限定的。テーマ次第では難しすぎた。

音源は短く、繰り返しは多く、意識は「できないところ」に向ける

私は昔「6 Minutes English」が大好きで随分長くお世話になってました。

しかし、ある時からもっと難しいものに挑戦したいと思い「TED」や「NPR」でもスクリプト付きで数分から十数分程度の音源を探してシャドーイングをしたり、

ポッドキャストをシャドーイングに使っている時期もありました。

しかし、今思うと、焦点を当てるべき場所が間違っていました。

もっと短い音源の、自分の聞き取れない場所、聞き取れたけど意味がくみ取れない場所に注意を払って、繰り返しシャドーイングをすべきでした。

これらの音源は1テーマが長いのでどうしても繰り返し回数は少なくなり、また細部をさらっと流しがちです。

短期間で音源をころころと変えずに、難しい箇所に集中し、聞こえる、意味が取れると思うまで何日でもその音源に付き合うべきだと思います。

その後、時を経てPROGRIT(プログリット)でコーチング(その後はシャドテン)を受けることになるのですが、

ここでのシャドーイングのやり方は、短い音声を何度も繰り返しシャドーイングする(1音源に対して4時間のシャドーイング!!)というものでした。

その経験を踏まえ、

さらには、自分の好みの話し方をする人の、やや難しく感じる音源を用い、特に聞き取れない箇所、聞き取れても意味がとれない箇所に集中してシャドーイングをする、という

適切なシャドーイング方法を取ることによる少しずつ効果を実感することが出来ています。

長い音源を使うのであれば、1~2分毎に分割して1週間に2~3分割分くらいのスピード感で進めることをおすすめしますし、

時間に余裕がある方なら、長い音源をシャドーイングしながら聞き取れない箇所、意味の取れない箇所に触れると立ち止まり、そこを重点的に行いつつ進めていく、というやり方もありかもしれません。

また、意外と難しいのが覚えないこと

やっぱり何度も繰り返すのでどうしても覚えてくるんですよね。

これは結構意識しないとどうしても記憶に頼ったシャドーイングになります。

まだ私自身も正しいシャドーイングについては道半ばですが、

やり方を誤ると効果が激減するのがシャドーイング。

なんとか正しい姿勢を身に付けたいものです。

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